- ロックは当時の王政側が提唱した王権神授説に対抗して『市民政府二論(統治二論)』を打ち出した。
- 『市民政府二論(統治二論)』の中でロックは万人が「自然権」や「抵抗権」を有するものとしている。
- ロックの思想はイギリス革命などの精神的支柱となった。
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年号
1632~1704年
ロックと『市民政府二論(統治二論)』の解説
王権神授説への反駁
ロックは哲学の分野においてイギリス経験論を築いた人物ですが、政治学においても大きな功績を残しています。ロックが生まれた時代のイギリスは絶対王政の只中で、王の強権が議会を無視して国を動かしていました。この時代には王権神授説という考えがあり、王の権力は神から授かったものであるため何者も逆らえないとされていたのです。ロックはこの考えに反対し、『市民政府二論』を著しました。
『市民政府二論』の要旨
『市民政府二論』ではすべての人類は最初から自由・財産などの「自然権」を有しており、政府とはこの権利を守るため国民の「承認」によって成り立つものである、したがって国民には意に沿わない政府に対する「抵抗権」が保障されている、とされています。
イギリス革命への影響
こうした思想はイギリスの名誉革命をはじめ、のちのフランス革命などの原動力となってゆきます。
一問一答
Q.絶対王政を擁護した17世紀の思想家を一人挙げよ。
A.ロバート・フィルマー