二次関数の最大値・最小値を求める(定義域に文字を含む場合)場合分けのポイント
- 文字で表された定義域(xの変域)の範囲で、関数の最大値と最小値を求める問題です。
- 軸が定義域および定義域の中心とどのような位置関係にあるかで場合分けをします。
- 文字定数が定義域の始端と終端の一方だけに含まれる場合と両方に含まれる場合がありますが、基本的な解法は変わりません。
二次関数の最大値・最小値を求める問題
次の関数の最大値と最小値を求めよ。
定義域に文字を含む場合の解法の手順
- 平方完成をして、軸を求めます。
- 軸と定義域の位置関係から場合分けをします。
- それぞれの場合の最小値を求めます。
- 軸と定義域の中心の位置関係から場合分けをします。
- それぞれの場合の最大値を求めます。
二次関数の最大値・最小値を求める問題の解説
まず平方完成をすると、
となります。よって、この関数のグラフは下に凸で、軸は
まず、最小値を考えると、下に凸の場合、xが軸と一致するか、軸に最も近いときに最小となるので、
軸が定義域の左側のとき、内部のとき、右側のときで場合分けをします。
軸が定義域の内部のとき、条件は
このように両端に文字が含まれる場合は、
まず最小値について考えます。
(1)
(2)
xが軸に重なるときにyが最小となるので、
(3)
xが最大のときにyが最小となるので、
以上のように最小値が求められます。
次に、最大値を考えると、下に凸の場合、xが軸から最も離れたときに最大となるので、
定義域の中心である
(1)
xが最大のときにyも最大となるので、
(2)
定義域の両端が共に軸から最も離れた位置となるので、
(3)
xが最小のときにyが最大となるので、
となります。
(2)の場合、
どちらも
これらをまとめて、
最小値は
最大値は
となります。
参考
チャート式 数研出版