産業革命後の社会の構造

2015/10/3 世界史

産業革命は生活水準を向上させたが、労働者の生活は悲惨なものだった。
階級闘争を叫ぶマルクス主義は後のソヴィエト運動へと発展する。

年号

18～19世紀

産業革命後の社会の構造の解説

技術の革新と生活の向上

18世紀の後半、イギリスの紡績業界で織機と紡績機の改良が相次ぎます。やがてこの開発競争の中から生まれた蒸気機関が他の分野にも応用され始めると、イノベーションの波はイギリス産業界全体、さらにはヨーロッパ全土へと広がります。交通機関の発達などにより都市機能が発達し人々の生活の質は上がりましたが、その一方で労働者たちは膨張する需要にこたえるため機械の延長のように長時間の重労働を余儀なくされました。

階級闘争の激化と社会構造の変化

産業革命は人々に科学への信仰を植え付けました。より合理的でシステマティックなものが好まれるようになり、伝統による王政から選挙による民主制へと社会はシフトします。しかし支配階級が入れ替わっただけで社会の下層部が搾取される状況は依然として続いていました。そこでマルクスやエンゲルスなどの思想家が労働者の団結による階級闘争を喚起します。この思想は各国に広がり、やがてソヴィエトという大きな流れになります。