階差数列をもとにした数列の一般項の証明:数列

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階差数列の応用公式

数列{b_n} の階差数列が{c_n} となっているとする。この時, 数列{b_n} の初項をb とすると一般項はb_n

\[\begin{eqnarray<em>} b_n=b+\sum_{k=1}^{n-1} c_n \end{eqnarray</em>}\]

とかけます。

階差数列をもとにした数列の一般項の証明の解説/ポイント

まず, 数列{b_n} の各々の隣り合う項の差が数列{c_n} に対応している, つまり,

\[\begin{eqnarray<em>} b_2-b_1&=& c_1 \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} b_3-b_2 &=& c_2 \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} b_4-b_3 &=& c_3 \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} &\vdots& \end{eqnarray</em>}\]

をみたすことから,

b_1, b_2, b_3, b_4 を書き下すと

\[\begin{eqnarray<em>}b_1&=& b \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>}b_2 &=& b_1+(b_2-b_1)&=& b+c_1 \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>}b_3&=& b_1+(b_2-b_1)+(b_3-b_2)\end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>}&=& b+c_1+ c_2 \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>}b_4 &=& b_1+(b_2-b_1)+(b_3-b_2)+(b_4-b_3) \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>}&=& b+c_1+ c_2+c_3 \end{eqnarray</em>}\]

となります。

同様にすると一般のn に対して,

\[\begin{eqnarray<em>} b_n \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>}&=& b_1+(b_2-b_1)+(b_3-b_2)+ \dots +(b_n-b_{n-1}) \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>}&=& b+c_1+ c_2+ \dots +c_{n-1} \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>}&=& b+\sum_{k=1}^{n-1} c_n \end{eqnarray</em>}\]

となります。

階差数列をもとにした数列の一般項の例題

問題

数列{b_n}の階差数列が, 初項1, 公差1 の等差数列{c_n}となっているとします。この数列{b_n}の初項が1となるとき, 一般項b_nを求めなさい。

解答

まず等差数列{c_n} の初項a=1, 公差d=1 の等差数列になっていることに注意すると,一般項の公式より

\[c_n=a+d(n-1)=1+1(n-1)=n\]

となります。
よって, 数列は{b_n} の一般項は階差数列の一般項の公式より

\[\begin{eqnarray<em>} b_n \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} &=& b+\sum_{k=1}^{n-1} c_n \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} &=& 1+\sum_{k=1}^{n-1} n \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} &=& 1+\dfrac{n^2-n}{2} \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} &=& \dfrac{n^2-n+2}{2} \end{eqnarray</em>}\]

となります。

参考

「数学B 坪井 俊著 数研出版」

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