有理数とは:数と式

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有理数の定義

実数Aが, ある整数p,~q~(q\ne 0)があり、

\[\begin{eqnarray<em>} A=\dfrac{p}{q} \end{eqnarray</em>}\]

とかけるとき, Aを有理数と呼びます。

この時, 有理数は整数, 有限小数, 循環小数のいずれかで表現でき, 逆に, 整数, 有限小数, 循環小数のいずれかで表現されているものは有理数となります。

有理数の解説/ポイント

まず, 上の定義でq=1 とすると, 整数は有理数でもあることがわかります。たとえば, 整数5は5=\dfrac{5}{1} と書けるので, 有理数でもあります。

次に, 少数で書かれたものが有理数になるものは, 2つの形があります。

一つ目は、少数第n位かで書き表すことができるもので, 有限小数と呼ばれるものです。 たとえば, 0.25, ~12.358, ~1.5345 などがあります。 これらについてはすべて有理数です。

\[1.5345=\dfrac{15345}{10000}\]

のように10^n を分母にくるように標記すると有理数になることがわかります。

2つ目は, 少数点以下が無限に続くがいくつかの数字の配列が繰り返されているもので, 循環小数と呼ばれるものです。
たとえば0.33333\dots , ~0.076923076923076\dots などです。
この場合について, たとえば

\[A = 0.09090909090909090\dots\]

とおき

\[100A = 9.090909090909090\dots\]

\[  A = 0.09090909090909090\dots \]

として辺々を引くと

\[\begin{eqnarray<em>} 99A = 9.0 \end{eqnarray</em>}\]

となり

\[\begin{eqnarray<em>} A &=& \dfrac{9.0 }{99} \ &=& \dfrac{9}{99} \end{eqnarray</em>}\]

とできます。
よってAも有理数であることがわかります。 同様にしていくつかの数字の配列が繰り返しで表現される少数は有理数になります。

有理数の例題

問題

\[0.007692307692307692307692307692307\dots\]

は有理数か否か判断しなさい。

解答

\[A=0.007692307692307692307692307692307\dots\]

とおき

\[1000000A &=& 7692.307692307692307692307692307692307\dots\]

\[A &=& 0.007692307692307692307692307692307\dots \]

として辺々を引くと

\[\begin{eqnarray<em>} 999999A = 7692.30 \end{eqnarray</em>}\]

となり

\[\begin{eqnarray<em>} A &=& \dfrac{7692.30}{999999} \ &=& \dfrac{ 76923}{9999990} \end{eqnarray</em>}\]

とできます。よってAも有理数であることがわかります。

参考

「数学Ⅰ 大島 利雄著 数研出版」

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