三角関数の合成を利用して最大値・最小値を求めるの問題のポイント:三角関数

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三角関数の合成を利用して最大値・最小値を求めるの問題のポイント

  • a sin\theta +b cos\thetaの形で表される、sin\thetacos\thetaの和が含まれる三角関数の最大値と最小値を求める問題です。
  • 三角関数の合成を行い、関数の式をsin\thetaだけを用いて表します。
  • 合成で置き換えたsin\thetaの取りうる値の範囲に注意します。

三角関数の合成の問題

関数y=-2 sin2x+2 cos2x+3の最大値と最小値を求めよ。ただし0 \leqq x \leqq \dfrac{\pi}{2}とする。

《2014年度岩手大学入試問題》

三角関数の合成の解法の手順

  1. sin2xcos2xを合成します。
  2. 合成によってできたsinの値の範囲を求めます。
  3. 2で求められた範囲での、最大値と最小値を求めます。

三角関数の合成の問題の解説

sinとcosの和や差が含まれる場合、三角関数の合成を用いてsinだけで式を表すことで
最大値と最小値が求められます。
与えられた関数に含まれる、-2 sin2x+2 cos2xを合成すると

\[~\sqrt[]{\mathstrut (-2)^2+2^2 }=2~\sqrt[]{\mathstrut 2}\]

より

\[-2 sin2x+2 cos2x\]

\[=2~\sqrt[]{\mathstrut 2} \left(\dfrac{-1}{~\sqrt[]{\mathstrut 2}} sin2x+\dfrac{1}{~\sqrt[]{\mathstrut 2}} cos2x \right)\]

\[=2~\sqrt[]{\mathstrut 2} sin\left(2x+\dfrac{3}{4}\pi\right)\]

となります。よって、

\[y=-2 sin2x+2 cos2x+3\]

\[y=2~\sqrt[]{\mathstrut 2} sin\left(2x+\dfrac{3}{4} \pi\right)+3\]

と変形できます。次に、sin\left( 2x+\dfrac{3}{4} \pi \right)の値の範囲を求めます。
0 \leqq x \leqq \dfrac{\pi}{2}より0 \leqq 2x \leqq \piとなります。よって、

\[\dfrac{3}{4} \pi \leqq 2x+\dfrac{3}{4} \pi \leqq \dfrac{7}{4} \pi\]

なので、

\[-1 \leqq sin \left(2x+\dfrac{3}{4} \pi \right) \leqq \dfrac{1}{~\sqrt[]{\mathstrut 2}}\]

となります。よって、

\[sin \left(2x +\dfrac{3}{4} \pi \right)= \dfrac{1}{~\sqrt[]{\mathstrut 2}}\]

すなわち x=0のとき最大値5

\[sin\left(2x +\dfrac{3}{4} \pi \right) =-1\]

すなわち

\[x=\dfrac{3}{8} \pi\]

のとき最小値

\[&&3-2~\sqrt[]{\mathstrut 2}\]

と求められます。

引用

2014年度岩手大学入試問題

参考

チャート式 数研出版

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