三角方程式が解を持つとき、文字の条件を決定するポイント:図形と計量

  • 文字定数が含まれる三角方程式が、解を持つような文字定数の値の範囲を求める問題です。
  • 解の存在を確かめる問題なので、判別式を利用します。
  • \thetaの値の範囲から三角比の値の範囲を求め、その値が解に含まれる条件を求めます。

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文字の条件を決定する問題

方程式sin^2x-2a sinx+4a=00 \leqq x<180の範囲で解を持つような
定数aの値の範囲を求めなさい。

三角方程式が解を持つときの解法の手順

  1. xの値の範囲からsinxの値の範囲を求めます。
  2. sinx=sと置き換えます。
  3. 置き換えた方程式について、aを含む項と含まない項に分けます。
  4. aを含む項によって表される図形と、含まない項によって表される図形が交点を持つ条件を求めます。

文字の条件を決定する問題の解説

まずは、xの値の範囲からsinxの値の範囲を求めます。
0 \leqq x<180なので、0 \leqq sinx \leqq 1となります。
sinx=sと置き換えると与方程式は

\[s^2-2as+4a=0\]

となります。この方程式について、aを含む項を右辺に移項すると

\[s^2=2as-4a\]

より

\[s^2=2a(s-2)\]

となり、方程式s^2-2as+4a=00 \leqq s \leqq 1の範囲に解を持つことは、
放物線y=s^2が直線y=2a(s-2)0 \leqq s \leqq 1の範囲で交わることと同値となります。
0 \leqq s \leqq 1の範囲でこの2つが交わるaの値の範囲は、

関数の位置関係

三角方程式が解を持つときの、文字定数の条件を求める際のポイント

直線y=2a(s-2)が点(1,1)を通る①に重なるときと、s軸に一致するときの間となります。
①に重なるとき、(1,1)を代入してa=-\dfrac{1}{2}
s軸に一致するとき、傾きが0になるのでa=0
よって、

\[-\dfrac{1}{2} \leqq a \leqq 0\]

が求める範囲となります。
判別式とグラフの軸の位置を用いても求めることができますが、
このようにグラフを利用すると簡単に求められます。

参考

チャート式 数研出版

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