3次関数の最大値・最小値を利用して、不等式を証明するポイント:微分法

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3次関数の最大値・最小値を利用して、不等式を証明するポイント

  • 3次関数に関する不等式を証明する問題です。
  • 両辺の差をf(x)と置き、微分を利用して値の変化を調べます。

3次関数に関する不等式を証明する問題

x \geqq 0のとき、次の不等式が成り立つことを証明しなさい。

\[2x^3+3x^2 \geqq 12x-7\]

3次関数の不等式の証明の手順

  1. (左辺)-(右辺)f(x)と置き、微分して増減を調べます。
  2. 増減を元に、定義域内でのf(x)の最小値を求めます。
  3. 最小値を利用してf(x)の不等式をつくります。
  4. f(x)の不等式を移項して、与えられた不等式が成り立つことを示します。

3次関数の不等式の証明の解説

3次以上の不等式を証明する場合、不等式の両辺の差を利用します。
両辺の差を求めると(左辺)-(右辺)は

\[(2x^3+3x^2)-(12x-7)\]

\[=2x^3+3x^2-12x+7\]

となるので、f(x)=2x^3+3x^2-12x+7と置きます。
x \geqq 0の範囲で、f(x)の増減を調べると

\[f' (x)=6x^2+6x-12\]

\[f' (x)=6(x^2+x-2)\]

\[f' (x)=6(x+2)(x-1)\]

よりf' (x)=0が成り立つとき、x=-2,1であり、

\[f(0)=13\]

\[f(1)=2+3-12+7=0\]

なので f(x)の増減は以下のようになります。

増減表 3次以上の関数の最大・最小を利用して、不等式を証明する際のポイント

増減表より、x \geqq 0の範囲でf(x)x=1のとき最小値0をとることが分かります。
これを不等式で表すと、x \geqq 0の範囲でf(x) \geqq 0、すなわち

\[2x^3+3x^2-12x+7 \geqq 0\]

が成り立ちます。 元の不等式の右辺に含まれた項を移項することで
2x^3+3x^2 \geqq 12x-7となり、与不等式が成り立つことが示されます。

参考

数学2教科書 数研出版

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