恒等式の解法ポイント(複数の文字の条件式を含む場合): 式と計算

  • 条件式を満たす複数の文字の組について、式が恒等的に成り立つような定数の値を求める問題です。
  • 条件式を利用して文字を消去することで、残った文字に関する恒等式に変形します。

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恒等式の問題

,を満たすに関して 常に等式が成り立つように、定数の値を定めなさい。

複数の文字の条件式を含む場合の解法の手順

  1. 条件式を連立方程式として解き、,を用いて表します。
  2. 1の結果を、に代入します。
  3. 2で得られた式はについての恒等式となるので、同類項を比較しての値が定められます。

恒等式の問題の解説

条件式がある場合、条件式を利用して文字数を減らします。
, の両辺を足して、 より

となります。

これをに代入して、
より

となります。

(1)、(2)をに代入することで、

となり、式をだけで表すことができます。
ここではを消去しましたが、どの文字を消去しても答えは得られるので
なるべく計算しやすいものを選びます。

ここで、(1)、(2)から1つのの値に関して対応するの値がそれぞれ1つずつ導けるので の値に関する条件は存在せず、すべての値をとることになります。

よって、 についての恒等式となります。

左辺を展開して整理すると、

が得られます。この式がについての恒等式となるので、両辺の同類項の係数を比較して

が成り立ちます。
これらの式を連立方程式として解いて、

が得られます。

参考

チャート式 数研出版

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