シグマ記号(Σ)の整数和の公式の解説:数列

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シグマ記号(Σ)の整数和の公式の解説:数列

n までの正の整数1, 2, 3, 4, \dots ,n の和 S_n はつぎのようにかけます。

\[\begin{eqnarray<em>} S_n = \sum_{k=1}^{n} k = \dfrac{1}{2} n(n+1) \end{eqnarray</em>}\]

シグマ記号(Σ)の整数和の公式の解説/ポイント

これはS_n が初項1, で公差1, の等差数列の第n項までの和と初項n, で公差-1, の等差数列の第n項までの和の2通りの見方ができることに着目して示します。 つまり,

\[\begin{eqnarray<em>} \sum_{k=1}^{n} k = 1+2+3+4+ \dots +n \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} = S_n \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} = n+(n-1)+(n-2)+ \dots +1 \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} = \sum_{k=1}^{n} (n+1-k) \end{eqnarray</em>}\]

を満たします。
よって,

\[\begin{eqnarray<em>} 2\sum_{k=1}^{n} k &=& S_n + S_n \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} =& \sum_{k=1}^{n} k + \sum_{k=1}^{n} (n+1-k)\end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} &=& \sum_{k=1}^{n} {k + (n+1-k)} \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} &=& \sum_{k=1}^{n} n+1 \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} &=& n(n+1) \end{eqnarray</em>}\]

を満たします。

ここでこの両辺を2で割ると, 得たい式

\[\begin{eqnarray<em>} \sum_{k=1}^{n} k = \dfrac{1}{2} n(n+1) \end{eqnarray</em>}\]

が得られます。

シグマ記号の整数和の例題

問題

次を計算しなさい。

\[\begin{eqnarray<em>} \sum_{k=1}^{10} k \end{eqnarray</em>}\]

解答

シグマの公式より

\[\begin{eqnarray<em>} \sum_{k=1}^{10} k &=& \dfrac{1}{2} 10(10+1) \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} &=& \dfrac{10 \times 11}{2} \end{eqnarray</em>}\]

\[\begin{eqnarray<em>} &=& 55 \end{eqnarray</em>}\]

となります。

参考

「数学B 坪井 俊著 数研出版」

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