三角方程式の一般解を求める際のポイント:図形と計量

  • 三角方程式の解を、一般解として表す問題です。
  • 1つの解ごとに、周期の整数倍を加えることで一般解が表せます。

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三角方程式の一般解を求める問題

次の三角方程式の一般解を求めなさい。

\[sin \left(2x+\dfrac{\pi}{6} \right)=\dfrac{~\sqrt[]{\mathstrut 3}}{2}\]

三角方程式の一般解を求める解法の手順

  1. 2x+\dfrac{\pi}{6}= \thetaと置きます。
  2. 0 \leqq \theta<2\piの範囲で、与えられたsinの値をとる \thetaを求めます。
  3. 1で求めた \thetaに周期の整数倍を加えます。
  4. \theta2x+\dfrac{\pi}{6}に戻し、周期の整数倍を含む式をxについて解きます。

三角方程式の一般解を求める問題の解説

まず2x+\dfrac{\pi}{6}= \thetaと置き、sin \theta =\dfrac{~\sqrt[]{\mathstrut 3}}{2}を満たす \thetaの値を求めます。

sin \thetaの周期が2\piであることから、0 \leqq \theta<2\piの範囲でsin \theta=\dfrac{~\sqrt[]{\mathstrut 3}}{2}を満たす \thetaの値を求めると

\[\theta=\dfrac{\pi}{3},\dfrac{2}{3} \pi\]

となります。ここで、sin \thetaの周期は2\piなので、 \theta=\dfrac{\pi}{3},\dfrac{2}{3} \pi2\piの整数倍を加えたときにも、 sin \theta=\dfrac{~\sqrt[]{\mathstrut 3}}{2}が成り立ちます。よって、整数nを用いて

\[\theta=\dfrac{\pi}{3}+2n\pi, \dfrac{2}{3} \pi+2n\pi\]

のときにsin \theta=\dfrac{~\sqrt[]{\mathstrut 3}}{2}が成り立つ、と表せます。
2x+\dfrac{\pi}{6}= \thetaなので、 \theta2x+\dfrac{\pi}{6}に戻すと

\[2x+\dfrac{\pi}{6}\]

\[=\dfrac{\pi}{3}+2n\pi,~ \dfrac{2}{3} \pi+2n\pi\]

となます。まず

\[2x+\dfrac{\pi}{6}=\dfrac{\pi}{3}+2n\pi\]

より

\[2x=\dfrac{\pi}{6}+2n\pi\]

\[x=\dfrac{\pi}{6}+n\pi\]

となります。また、

\[2x+\dfrac{\pi}{6}=\dfrac{2}{3} \pi+2n\pi\]

より

\[2x=\dfrac{\pi}{2}+2n\pi\]

\[x=\dfrac{\pi}{4}+n\pi\]

となります。よって、一般解は

\[x=\dfrac{\pi}{6}+n\pi,\dfrac{\pi}{4}+n\pi\]

と表せます。この問題のようにxの係数が1ではない場合、三角関数の周期とxの周期が異なることに注意します。

参考

チャート式 数研出版

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