二次関数の最大値・最小値を求める(定義域に文字を含む場合)場合分けのポイント

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二次関数の最大値・最小値を求める(定義域に文字を含む場合)場合分けのポイント

  • 文字で表された定義域(xの変域)の範囲で、関数の最大値と最小値を求める問題です。
  • 軸が定義域および定義域の中心とどのような位置関係にあるかで場合分けをします。
  • 文字定数が定義域の始端と終端の一方だけに含まれる場合と両方に含まれる場合がありますが、基本的な解法は変わりません。

二次関数の最大値・最小値を求める問題

次の関数の最大値と最小値を求めよ。

\[y=x^2+4x-3\]

\[(a\leqq x\leqq a+2)\]

定義域に文字を含む場合の解法の手順

  1. 平方完成をして、軸を求めます。
  2. 軸と定義域の位置関係から場合分けをします。
  3. それぞれの場合の最小値を求めます。
  4. 軸と定義域の中心の位置関係から場合分けをします。
  5. それぞれの場合の最大値を求めます。

二次関数の最大値・最小値を求める問題の解説

まず平方完成をすると、

\[y=(x^2+4x+4)-4-3\]

\[=(x+2)^2-7\]

となります。よって、この関数のグラフは下に凸で、軸はx=-2となります。
まず、最小値を考えると、下に凸の場合、xが軸と一致するか、軸に最も近いときに最小となるので、
軸が定義域の左側のとき、内部のとき、右側のときで場合分けをします。
軸が定義域の内部のとき、条件はa\leqq -2\leqq a+2となります。

このように両端に文字が含まれる場合は、 a\leqq -2-2\leqq a+2に一度分けます。
-2\leqq a+2をaについて解くと-4\leqq aとなるので、 再度一つにまとめて-4\leqq a\leqq -2と表せます。
まず最小値について考えます。

(1)-2<aのとき xが最小のときにyも最小となるので、
x=aのとき最小値

\[a^2+4a-3\]

(2)a\leqq -2\leqq a+2すなわち-4\leqq a\leqq -2のとき、
xが軸に重なるときにyが最小となるので、
x=-2のとき最小値

\[-7\]

(3) a+2<-2すなわちa<-4のとき、
xが最大のときにyが最小となるので、
x=a+2のとき最小値

\[(a+2)^2+4(a+2)-3\]

\[=a^2+8a+9\]

以上のように最小値が求められます。
次に、最大値を考えると、下に凸の場合、xが軸から最も離れたときに最大となるので、
定義域の中心である\dfrac{(a+(a+2))}{2}=a+1と、軸の関係から場合分けをします。

(1)-2<a+1すなわち-3<aのとき、
xが最大のときにyも最大となるので、
x=a+2のとき最大値

\[a^2+8a+9\]

(2) -2=a+1すなわちa=-3のとき、
定義域の両端が共に軸から最も離れた位置となるので、
x=a,a+2すなわちx=-3,-1のとき最大値

\[(-1)^2+4(-1)-3=-6\]

(3) a+1<-2すなわちa<-3のとき、
xが最小のときにyが最大となるので、
x=aのとき最小値

\[a^2+4a-3\]

となります。

(2)の場合、aの値が定まっているので最大値と最大値をとるxの値が
どちらもaを用いずに表すことができることに注意します。
これらをまとめて、

最小値は
-2<aのとき

\[a^2+4a-3\]

-4\leqq a\leqq -2のとき

\[-7\]

a<-4のとき

\[a^2+8a+9\]

最大値は
-3<aのとき

\[a^2+8a+9\]

a=-3のとき

\[-6\]

a<-3のとき

\[a^2+4a-3\]

となります。

参考

チャート式 数研出版

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